リン酸型燃料電池組込型吸着ヒートポンプの動作特性

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概要

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フィン付き伝熱管シリカゲルモジュール（FSTモジュール）を試作し，これを装填した吸着器で構成される吸着ヒートポンプ（AHP）の熱出力特性および燃料電池への組込み適用性の実験的，理論的検討を行った．FSTモジュール使用の吸着器における吸着過程，脱着過程の熱・物質移動挙動は伝熱管での接触抵抗を考慮に入れた密閉系単一成分非等温吸着の取り扱いができ，この解析結果は実験結果と良好に一致し，諸作動条件下の熱出力を推算することができた．FSTモジュール使用のAHPの熱出力はシリカゲル／伝熱管一体型熱交換モジュール（STモジュ-ル）使用のそれに比べて5〜10倍となる．それは，フィンによる伝熱促進効果とバインダー不使用による蒸気移動抵抗の低減効果による．本AHPは333K程度の比較的低温の熱源で稼動でき，リン酸型燃料電池への組込みが可能となる．また，燃料電池の排熱の温度および量の変動に対してもその性能低下を招くことはない．
社団法人　化学工学会の論文
2002-05-20

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