パンの発酵による旨味物質イノシン酸およびグルタミン酸の生成と変動
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
パン生地および発酵前後のイノシン酸, グルタミン酸を定量し, 両者の増減の機構とパンの旨味との関連を考察した。<BR>1) イノシン酸, グルタミン酸とも, パン生地として用いた小麦粉の中で強力粉に最も大量に含まれ, ついで中力粉, 薄力粉の順であった。<BR>2) 発酵によりパン中のイノシン酸は約2倍に増加する一方, グルタミン酸は1/2以下に減少した。<BR>3) パンの旨味物質としてはイノシン酸が発酵により増加しており, その蓄積はパン酵母のAMPデアミナーゼの高い活性とイノシン酸分解酵素 (5′-ヌクレオチダーゼ) の低い活性に起因すると結論された。
- 社団法人 日本栄養・食糧学会の論文
- 1995-12-10
著者
関連論文
- 名古屋コーチン(名古屋種)鶏肉の食品組織学的特性 : 第3報 : コーチンの蒸しもも肉の組織構造とその成分について
- 6. キサンツレン酸による脂質過酸化反応の抑制とNADP-イソクエン酸脱水素酵素失活の防御
- 金属イオンによるNADP-イソクエン酸脱水素酵素活性の調節
- 心筋ミトコンドリア型NADP-イソクエン酸脱水素酵素のAnti-oxidant酵素としての機能
- パンの発酵による旨味物質イノシン酸およびグルタミン酸の生成と変動
- 哺乳動物, 魚類および海産無脊椎動物筋肉におけるAMP deaminaseとAdenosine deaminase活性の分布
- グリコーゲン顆粒結合型と非結合型フォスフォリラーゼの生理条件下における変動