哺乳動物, 魚類および海産無脊椎動物筋肉におけるAMP deaminaseとAdenosine deaminase活性の分布
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
食用に利用される各種動物筋肉中のAMP deaminaseとAdenosine deaminase活性の分布を検討し, IMP生成能との関係を考察した。<BR>1) AMP deaminaseのきわめて高い活性とAdenosine deaminase活性の低いグループには, 脊椎動物の筋肉が属する。<BR>2) AMP deaminaseおよびAdenosine deaminase活性とも低いグループには, 無脊椎動物甲殻類のエビ, カニと弁鰓類の貝などが属する。<BR>3) Adenosine deaminase活性が高く, AMP deaminase活性のきわめて低いグループには, 無脊椎動頭足綱のイカが属する。<BR>第一のグループではIMP生成能が高く, 旨味成分IMPの蓄積が期待される。一方, 第二および第三のグループではIMPの生成能は非常に低いため, 旨味成分としてのIMPの関与は少ないと考えられるが, ヌクレオチド分解の形式も異なることが示唆された。
- 社団法人 日本栄養・食糧学会の論文