肝細胞癌における腫瘍径とPIVKA-IIの解析学的検討
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概要
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Protein induced by vitamin K absence orantagonist II (PIVKA-II)は肝細胞癌(HCC)の腫瘍マーカーとして有名であり,この診断有用性は確認されている。腫瘍マーカーの血清濃度は腫瘍サイズの増加とともに一般に増加し,病態に応じてHCCのほとんどは血清PIVKA-IIの増加と関係している。資料は,HCCと診断された患者の腫瘍サイズと血清PIVKA-IIの測定値の時系列データである。治療時間間隔すなわち病態安定期における腫瘍の発育と腫瘍マーカーの増加に対し,飽和状態を持つ運動方程式の変動としてのモデルの解析を試みた。指数方程式とロジスティック方程式は,内因性腫瘍の発育とその反応曲線の時間的変動を記述する最も一般的な生長カイネティクスモデルであり,血清PIVKA-IIのデータ或いは腫瘍サイズのデータの時系列的プロットに指数方程式の時系列変動とロジスティック方程式の時系列変動をプロットし,その適合度を判定した。結果は,肝細胞癌の増殖システムの仮定のもとで記述されたモデルが定性的に成り立つ時間範囲において,モデルの有用性が示唆された。
- 神戸常盤短期大学の論文
- 2003-03-31
著者
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馬場 茂明
国際糖尿病教育学習研究所
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片山 俊郎
兵庫県立こども病院 : 成人病センター臨床研究所
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片山 俊郎
神戸常盤短期大学
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馬場 茂明
特定非営利活動法人 国際糖尿病教育学習研究所
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馬場 茂明
武庫川女子大学 大学院 生活環境学研究科
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