急性無菌性髄膜脳炎の経過中に局所性皮質反射性ミオクローヌスを呈し抗グルタミン酸受容体抗体が検出された2例
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概要
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症例1(40歳男性),頭痛,発熱の軽快後に右下肢ミオクローヌスが出現し,クロナゼパム投与後軽快した.症例2(42歳男性),右下肢ミオクローヌス,発話停滞,全般強直間代発作が出現しステロイドパルス療法で一旦軽快も,症状再燃し,パルス療法を再度おこない軽快した.2例とも髄液蛋白と細胞数上昇,右脛骨神経刺激でC反射,脳波上筋放電に先行する頭蓋頂最大の棘波,頭部MRI上頭頂部に点状高信号域をみとめた.以上より急性髄膜脳炎経過中に局所性皮質反射性ミオクローヌスをきたしたと考えられた.血清・髄液中に抗グルタミン酸受容体ε2抗体が検出されたことより,自己免疫機序が病態に関与している可能性が示唆された.
著者
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山門 穂高
京都大学医学部附属病院神経内科
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人見 健文
京都大学医学部附属病院神経内科
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高橋 幸利
国立病院機構静岡てんかん・神経医療センター
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松本 理器
京都大学医学部臨床神経学
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高橋 幸利
国立病院機構静岡てんかん・神経医療センター臨床研究部・小児科
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陣上 直人
京都大学医学部付属病院神経内科
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池田 昭夫
京都大学医学研究科脳病態生理学講座 臨床神経学 (神経内科)
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髙橋 良輔
京都大学医学部附属病院神経内科
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戸島 麻耶
京都大学医学部附属病院神経内科
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谷岡 洸介
京都大学医学部附属病院神経内科
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