抗CFH 抗体陽性およびCFHR1 遺伝子欠失を伴うDEAP-HUS の1 例
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概要
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近年,病原性大腸菌および肺炎球菌感染を伴わない非典型溶血性尿毒症症候群(atypical hemolytic uremic syndrome; aHUS)の半数以上は補体制御因子の障害が原因であると報告され,その病因の違いによる治療反応性や予後に関心が集まっている。我々はHUS の4 歳男児を経験した。児は嘔吐と水様便を伴って発症したものの,軽度の低補体血症がありベロ毒素および病原性大腸菌は検出されなかった。そのため我々はaHUS と判断し,大量血漿輸注および血漿交換を行った。児は血漿治療に反応し,1 か月の経過で回復した。その後の検査により抗CFH 抗体の存在,CFHR1 蛋白の欠損,CFHR1 遺伝子のホモ接合性欠失を証明し,DEAP-HUS の診断に至った。患者は現在,寛解状態を維持しているが,再発に注意し観察を行っている。
- The Japanese Society for Pediatric Nephrologyの論文
The Japanese Society for Pediatric Nephrology | 論文
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