ポリオール法による銀ナノロッド形成過程での結晶形状におよぼす添加ポリマーの影響
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概要
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我々は, ポリビニルピロリドン (PVPと略記) 存在下, ポリオール法を用いて銀ナノロッドを合成した。この合成過程において, 銀ナノロッド表面に存在するPVPを電子顕微鏡により直接観察することが可能であることを見出した。そこで, PVP濃度を変化させ, 結晶表面のPVP層の厚さと結晶の形状を観察した。その結果, PVPは結晶成長を阻害する役割を有しており, 結晶表面に存在するPVP層の厚さに応じて, 結晶形態が変化することが明らかになった。この結果を基に, 銀ナノロッドの成長機構を検討した。その結果, エネルギー的に不安定な結晶核の稜線部分をPVPが保護し, この方向への成長が抑制されて一方向への成長が優先され, さらに成長し始めた結晶の側面がPVPで保護されてその方向への結晶成長が妨げられ, PVP層の薄い先端で優先的に結晶成長が生起するため銀ナノロッドが生成すると考えられた。
- Japan Thermosetting Plastics Industry Associationの論文
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