粒状充てん材を含む不飽和ポリエステル複合材料のクリープおよび疲れ耐久性
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概要
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各種粒径のガラスビーズを充てんした不飽和ポリエステル複合材料の引張クリープ及び平面曲げ疲れ耐久性におよぼす充てん材の平均粒度 (直径0.105~0.420mm) と充てん量 (20~45wt%) 及び充てん材のシランカップリング処理効果について, 静的強さに関連して実験的に検討した。<BR>実験において, 引張クリープ試験は23±2℃下で, 各種試験荷重に対して10<SUP>4</SUP>minまで行なった。また, 疲れ試験は応力一定型 (JIS-K7119) の平面曲げによるものを用い, 20±5℃下で, 繰返し数10<SUP>7</SUP>回まで行なった。<BR>その結果, 引張クリープ強さは充てん量の増加とともに20~40%減少し, 引張クリープ強さ保持率σ<SUB>c</SUB>/σ<SUB>O</SUB> (σ<SUB>c</SUB>は10<SUP>4</SUP>minにおけるクリープ破壊応力, σ<SUB>O</SUB>は静的引張強さ) の値は0.64~0.88になる。またカップリング処理によって引張クリープ強さは10~15%高くなり, これらのσ<SUB>c</SUB>/σ<SUB>O</SUB>の値は0.88~0.89になった。 (図8, 表2) なお, 引張クリープ強さに及ぼす粒度効果は明らかでない。<BR>繰返し数10<SUP>7</SUP>回における曲げ疲れ強さは充てん量が増加するほど, また, 粒径が小さいほど大きくなり, 母材自体の約1.5~2倍の曲げ疲れ強さを示す。 (図10, 表3) <BR>カップリング剤処理したものの曲げ疲れ強さは処理しないものより30~60%高くなることがわかった。 (表3) <BR>この種の複合材料の静的強さは, 一般に, 引張, 曲げ強さに対して弱く (図3, 5), 圧縮強さは5~15%程度低くなる。 (図4)
- Japan Thermosetting Plastics Industry Associationの論文
著者
-
山口 章三郎
工学院大学
-
佐藤 貞雄
工学院大学
-
近藤 逸夫
工学院大学
-
別府 知裕
工学院大学
-
別府 知裕
工学院大学工学部機械工学科
-
長谷部 重行
工学院大学工学部機械工学科
-
近藤 逸夫
工学院大学工学部機械工学科
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