P1-03 ヒト末梢CD8T細胞でのαEβ7（CD103）発現機構におけるTGF-βシグナル経路の関与

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【目的】インテグリンファミリーであるαEβ7（CD103）分子はT細胞の細胞傷害機能との関連性が報告されており，シェーグレン症候群などの臓器特異的自己免疫疾患の病態形成機序への関与が推測されている．本研究ではCD103の治療標的分子としての可能性を検討するため，ヒト末梢血単核球（PBMCs）を用いてCD103の発現制御機構の解明を試みた．【方法】Phytohemaggulutinin (PHA）刺激健常人PBMCsを，TGF-β存在下あるいは非存在下で3日間培養した．培養上清中に産生されたサイトカイン量を特異的ELISA法にて測定し，培養細胞におけるCD103発現についてFACSおよび定量的PCR法を用いて解析した．またウエスタンブロット法により細胞におけるTGF-β受容体発現を検討した．【結果・考察】FACSおよび定量的PCR解析の結果，CD103はPHA刺激によりCD8陽性T細胞選択的に発現が誘導され，TGF-βはそれを有意に増強することが明らかとなった．また，PHA刺激PBMCsにおいて，TGF-β受容体の発現誘導とIL-6，TNF-α，IFN-γ産生亢進が認められた．以上の結果より，PBMCsにおけるCD103発現機構には，PHAによるTGF-β受容体発現誘導および炎症性サイトカイン産生亢進が寄与したTGF-βシグナル経路が関与していることが示唆された．
日本臨床免疫学会の論文

P1-03 ヒト末梢CD8T細胞でのαEβ7（CD103）発現機構におけるTGF-βシグナル経路の関与

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