W4-4 B細胞活性化因子(BAFF)による末梢単球活性化機構にはNF-kB経路が関与している
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概要
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背景・目的:B細胞活性化因子であるBAFFは自己免疫疾患の治療標的分子の一つとして注目されている.我々はBAFFがシェーグレン症候群(SS)患者末梢単球からのIL-6産生を顕著に増加させ,SS患者末梢単球においてBR3発現が顕著に亢進していることを報告した.本研究では末梢単球おけるBAFFシグナル経路を検討し,BAFFによる単球の活性化機構を明らかにすることを目的としている.方法:BAFF刺激SS患者および健常人末梢単球からのIL-6産生量をELISAで測定した.また,培養系にNF-kB阻害剤を添加し,細胞からのIL-6産生に対する影響を検討した.さらに培養単球におけるシグナル伝達分子発現をウェスタンブロット法を用いて解析した.末梢単球におけるBR3発現は全血を用いてFACS解析を行った.結果・考察:BAFF刺激SS患者末梢単球において顕著なIL-6産生亢進が認められた.このIL-6産生量は末梢単球におけるBR3陽性細胞率と正の相関があった.またSS患者末梢単球においてIKKαおよびIKKβのリン酸化亢進が認められた.さらにNF-kB阻害剤はSS患者末梢単球からのBAFF誘導IL-6産生を濃度依存的に抑制した.以上の結果より,BAFFはBR3を介して末梢単球からIL-6産生を促進する作用を持ち,BAFF誘導IL-6産生機構にはNF-kB経路が関与していることが示唆された.
著者
-
竹内 勤
慶應義塾大・熱帯医学・寄生虫学
-
安倍 達
埼玉医科大学総合医療センター
-
亀田 秀人
慶應義塾大学 リウマチ内科
-
吉本 桂子
慶應義塾大学医学部 リウマチ内科
-
石岡 江梨子
慶應義塾大学医学部 リウマチ内科
-
西川 あゆみ
慶應義塾大学医学部 リウマチ内科
-
鈴木 勝也
慶應義塾大学医学部 リウマチ内科
-
鈴木 勝也
慶應義塾大学 リウマチ内科
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