農薬適正使用ナビゲーションシステム:構想および実装
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
農薬適正使用のための手順として,農薬使用計画作成および事前判定,さらに防除作業直前の判定と一体化した履歴記帳を提案した.この手順に基づいて,農薬適正使用を支援する農薬適正使用ナビゲーションシステムの構想と実装例を提示した.農薬ナビは,防除指針作成支援機能,農薬使用計画作成支援機能,農薬使用計画判定機能,農薬使用現場警告・履歴記帳機能から構成される.システムの利用者は,パソコンを用いて防除指針作成や農薬使用計画に必要な最新の農薬登録情報データを農薬ナビ判定サーバから取得できる.パソコンで作成した農薬使用計画は,農薬ナビ判定サーバを用いて,その適否判定を簡単に行うことができる.防除作業直前には,圃場や農薬庫から携帯電話を用いて使用したい農薬の適否を簡単に判定でき,問題が無ければそのまま農薬使用履歴として記録することができる.農薬使用現場警告では,過去の農薬使用履歴と今後の農薬使用計画を考慮した2種類の判定が可能である.約450名が利用者登録を行った2004年実証試験で明らかになった課題が,本システムでは概ね解決されたことが確認された.今後の当面の課題としては,農薬使用計画作成支援機能における使用農薬単位での逐次判定・作成方式の導入,現場警告・履歴記帳機能における携帯端末システム型の導入,農薬JANコード等の農薬識別子データの整備が重要である.
- 農業情報学会の論文
著者
-
渡邊 朋也
National Agriculture Research Center
-
南石 晃明
National Agriculture Research Center
-
鈴木 剛伸
Nagano Prefecture Agricultural Experiment Station
-
菅原 幸治
National Agricultural Research Center
-
菊地 宏之
Agro-Information Consulting Inc.
-
遠藤 宏幸
Yamagata Agricultural Research Center
-
大口 鉄雄
Sorimachi Co., Ltd.
-
鈴木 剛伸
Nagano Agricultural Research Center
-
南石 晃明
National Agricultural Research Center
関連論文
- オープン・フィールドサーバ及びセンサクラウド・システムの開発
- 圃場におけるアグリサーバの運用実績および保守管理手法
- アグリサーバ:実時間圃場センシングネットワークの構築と取得データの利活用
- 営農技術体系評価・計画システムFAPSの開発
- WWWに対応した青果物市況情報データベース"NAPASS for Web"の開発:既存データベースを利用した検索機能の実現と検索結果の視覚化
- 検索機能を持つWWW画像データベース「Lotus in Japan(日本の蓮)」の構築
- XML形式で記述した農業技術体系データの評価
- 携帯情報端末を用いた労務管理
- 農薬適正使用判定サーバシステムの開発
- 農薬適正使用ナビゲーションシステム:構想および実装
- 営農計画のための農業技術体系データベースの試作
- 経営計画支援システムの評価と利用者属性:-営農技術体系評価・計画システムFAPSを対象として-
- 農薬登録情報の数値化可能性にもとづくデータベース再構築手法
- Java言語による対話的グラフ表示機能を備えたWWW青果物市況情報データベースNAPASS for Web on Javaの開発