農薬登録情報の数値化可能性にもとづくデータベース再構築手法
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概要
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本稿では,農薬適正使用の自動判定に適した農薬使用基準のデータベースを構築するため,農薬登録情報の数値化可能性の分析を行い,それをもとに農薬登録情報データベース(DB)の再構築手法を提案した.DBにおける適用条件の項目のうち「本剤の使用回数」,「希釈倍数使用量」,「使用時期」はテキストで記載されておりデータ内容が数値化されていないため,データの数量的な検索や比較が困難であることが問題であった.この3項目について数値化の可能性の分析を行ったところ,登録有効の農薬における全レコード中「本剤の使用回数」では98.0%, 「希釈倍数使用量」では85.0%, 「使用時期」では52.6%で数値化が容易であった.この結果にもとづき,上記3項目についてデータ内容と数値・単位を対応付けした数値化変換表(変換テーブル)を作成し,これを用いてDBの再構築を行った.さらに,再構築したDB(農薬ナビDB)を使用して,使用回数と収穫前日数の数値比較による検索が可能なWeb検索システムを実装した.また,農薬ナビDBと農薬登録情報の既存検索システムとの比較を行い,変換テーブルを用いることで比較的容易かつ的確にDBの再構築が可能になるなど,本稿で提案するDB再構築手法の実用上の有効性を明らかにした.
- 農業情報学会の論文
著者
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菅原 幸治
National Agricultural Research Center
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南石 晃明
National Agricultural Research Center
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遠藤 巳喜雄
Agricultural Chemicals Inspection Station
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