ニスキン採水器内部のニトリルゴム製Oリングによる一次生産阻害
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概要
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海洋地球研究船「みらい」では,採水にニスキン−X採水器を取り付けたCTD採水システムを使用している. ニスキン−X採水器は蓋閉用のスプリングが採水器外側に配置され, ボトル内部へのゴムや微量金属による汚染を極力排除できる仕組みとなっている. 通常, 一次生産量測定用のサンプリングには海水サンプルへの微量金属等の汚染防止を徹底するため, 内部にテフロンコーティングを施し, ボトル内部及び部品各種を酸洗浄した採水器をクリーンニスキンとして使用している. クリーンニスキンとその他のノーマルニスキンで採水した場合に, 実際に一次生産量に差が生じるのかを確かめたところ, ノーマルニスキンで採水した場合に一次生産量測定値が激しく低下した. その差を生じる原因を把握するための追加実験を行うと, ノーマルニスキンで使用しているニトリルゴム製Oリングが一次生産を阻害していることが明らかとなった.
著者
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喜多村 稔
独立行政法人海洋研究開発機構極限環境生物圏研究センター海洋生態・環境研究プログラム
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藤木 徹一
独立行政法人海洋研究開発機構 地球環境変動領域
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藤木 徹一
独立行政法人海洋研究開発機構 むつ研究所
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才野 敏郎
独立行政法人海洋研究開発機構 地球環境変動領域
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松本 和彦
独立行政法人海洋研究開発機構 地球環境変動領域
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本多 牧生
独立行政法人海洋研究開発機構 地球環境変動領域
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脇田 昌英
独立行政法人海洋研究開発機構 むつ研究所
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川上 創
独立行政法人海洋研究開発機構 むつ研究所
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喜多村 稔
独立行政法人海洋研究開発機構 海洋・極限環境生物圏領域
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本多 牧生
独立行政法人海洋研究開発機構
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