標準地法における調査区の大きさと形状の再検討
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概要
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スギ人工林の実測データをもとにした4 haの模型林分内に, 面積0.01∼1.0 ha, 正方形・円形・ひし形の標準地を多数設定してシミュレーションを行い, 林分全体の本数密度と標準地の面積・形状から, 標準地の幹材積合計や本数の変動係数を推定するモデルを作成した。このモデルを用い, 幹材積合計の目標精度を10%と仮定すると, 立木本数が2,000本/ha以上の幼齢林で0.1 ha, 500本/ha未満の主伐期の林分では0.4 ha以上, その中間の若齢∼壮齢林では0.2∼0.3 haが標準地面積の目安になると考えられた。また標準地に含まれる立木本数が270本以上であれば, 立木密度や標準地の形状にかかわらず幹材積合計の目標精度10%を満たすことが分かった。立木配置を考慮せず無作為に標準地を配置すると, 特に標準地が小面積の場合, 円形・ひし形よりも正方形の標準地の変動係数が大きくなる。標準地を設定する測定者の習熟度が不明な場合は, 正方形よりも円形・ひし形の標準地の方がより正確な調査結果を期待できると考えられる。
著者
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高橋 與明
独立行政法人森林総合研究所
-
細田 和男
森林総合研究所関西支所
-
Hosoda Kazuo
Forestry And Forest Products Res. Inst. Tsukuba Jpn
-
細田 和男
独立行政法人森林総合研究所森林管理研究領域
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細田 和男
森林総研四国
-
北原 文章
独立行政法人森林総合研究所四国支所
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高橋 與明
独立行政法人森林総合研究所森林管理研究領域
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