血中インスリン活性に影響する諸因子について
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概要
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インスリンが発見されて既に47年の今日.糖尿病は尚増加の一途を辿つていますが,インスリンが糖尿病に非常に重要なもので,インスリンの絶対的又は相対的不足が糖尿病であることは異論のない所であります.即ちインスリンが不足するか,インスリンの働きが悪くなるかということであり,この意味ではILAが非常に重要なのであります.即ちインスリンの働を悪くする因子,それこそ糖尿病の本態であろうと考えられます.<BR>我々はインスリンを同時に3法で測定することによつて,インスリンがどこで働かなくなるかを見つけ様とするものであります.<BR>インスリン測定の1つの方法は横隔膜法であり,DILAと申しますが,これは横隔膜に限らず,脂肪以外の体の大部分を代表するものとして重要であります.<BR>次は脂肪組織によるものでFILA下と申しますが,脂肪は他の組織とは根本的に異り,他の組織で働かない様なインスリンの形でも脂肪では働くことが知られているからであります.他の組織でも働く様なものは勿論脂肪にも働くと考えられています.<BR>放射性インスリンを用いる免疫測定法は免疫インスリンを測定するもので,純粋にインスリンそのものの様に考えられておりますが,インスリンの全部か,インスリン活性のある他のものを見逃すのでないかという危険が否定できません.<BR>我々は糖尿病の本態を究明する立場に立ちますと,ILAこそ重要で,その参考としてIRIを考える訳であります.
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