ペルオキシド加硫物とイオウ加硫物に対する酸化防止剤DPPDの作用
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概要
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IR, BR, NRのペルオキシド加硫物とイオウ加硫物に膨潤法により, DPPD (N, N′-ジフェニル-p-フェニレンジアミン) またはDPQI (N, N′-ジフェニル-p-キノンジイミン) を添加し, 酸化反応中での相互の変化を測定した. ペルオキシド加硫物中では, DPPD→DPQIおよびDPQI→DPPDの変化が認められ, 後者の変化にはゴムのヒドロペルオキシドが関与すると考えた. イオウ加硫物中では, DPPDからのDPQIの生成量は少ないかNRの場合ゼロであり, DPQIからのDPPD生成量は25時間以後は痕跡かゼロであった。イオウ加硫物中ではDPQIが橋かけしたイオウまたはイオウ化合物と反応してDPPD以外のものになる反応がDPQI→DPPDの変化と競争すると考えられる. 一般にペルオキシド加硫物に対しDPPDが大きい効果をおよぼす原因はDPPD〓DPQIの相互変換にあると考えた.
- 社団法人 日本ゴム協会の論文
著者
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釼 実夫
大阪府立放射線中央研究所
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合田 清
大阪府立大学工学部•応用化学教室
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村田 二郎
大阪府立大学工学部•応用化学教室
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合田 清
大阪府立大学工学部•応用化学教室
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村田 二郎
大阪府立大学工学部応用化学教室
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村田 二郎
大阪府立大学工学部•応用化学教室
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