いおう加硫物 (モノスルフィド橋かけおよびポリスルフィド橋かけ) の熱および光自動酸化
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概要
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いおう加硫物の自動酸化における特異性を明らかにするため, その熱および光自動酸化を行なった. 橋かけ構造として, モノスルフィド結合をもつものおよびポリスルフィド結合をもつIR-いおう加硫物につき, 760mmHgの酸素中で自動酸化を行なった. 比較のためペルオキシド加硫物についても行なった. 酸素吸収量および酸化中での分子鎖切断量を測定した. その結果, 次の結論を得た.I) 酸化の初期速度は, 熱および光酸化の両者とも, ペルオキシド加硫物に比較すれば, かなり早い. これはスルフィド橋かけのいおう原子による分子鎖の活性化のためである.II) 熱酸化では, 酸化中期以後, 自己酸化抑制作用がみられた. それはスルフィドとゴムヒドロペルオキシドとの相互作用によるヒドロペルオキシドの不活性化のためである. 光酸化では, 抑制作用はみられないこれは前記の相互作用が, ヒドロペルオキシドの光分解のため, 減少したためであろう, ポリスルフィドのS-S結合の切断が極めて顕著である.
- 社団法人 日本ゴム協会の論文
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