フタリル•ポリペルオキシドによるビニルモノマーの重合反応
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
フタリル•ポリペルオキシド (PPO) を開始剤として, カーボンブラックの存在下あるいはそれを含まない系でスチレンやメチルメタクリレートの重合反応を調べ, 過酸化ベンゾイルを用いた反応との比較を試みた. なお, PPOを用い, 45°Cの塊状重合で得たポリスチレンの重合度を粘度法で求め, そのけん化処理試料と比較し, 更にポリマーに結合しているペルオキシド基の定量も行った. 実験の結果によると, けん化処理によるポリスチレンの分子量の低下はそれほど著しいものではなかった. 一般にPPOの熱分解でジラジカルが発生するといわれるが, ポリペルオキシドの分解で生まれる活性点は, 主としてモノラジカル的にモノマーの重合を開始し, そのために大部分の開始剤は生成したポリマー鎖の末端に存在しているものと思われる. またカーボンブラック存在下のPPOによる重合反応で, ポリマーラジカルが粒子表面に結合することも確かめられたが, 反応中にカーボンゲルの生成は認められなかった.
- 社団法人 日本ゴム協会の論文
著者
関連論文
- ブチルリチウムを用いるカ-ボンブラック粒子表面へのメタクリル酸エステルのグラフト重合
- カ-ボンブラック・ブチルリチウム複合体によって開始されるカラ-ブラック表面へのグラフト重合
- 過酸化ジクミルによって網状化されたカーボングラック・ポリマ複合体の電気的特性
- ポリn-アルキルメタクリル酸エステルをポリマー成分とするカーボンブラック・ポリマー複合体の電気的性質
- エポキシ樹脂によって網状化したカーボンブラック・グラフトポリマーの電気的特性
- 面状発熱体 (導電性高分子材料とその応用)
- 過酸化物-ジビニルモノマー系によって鋼状化されたカーボンブラック・グラフトポリマーの電気的特性
- 佐梨川源流桑の木沢雪渓調査
- カ-ボンブラックと過酸化ベンゾイルとの相互作用で開始されるメチルメタクリラ-トの重合
- 自然落下方式による屋根雪処理の現状
- カーボンブラックへのグラフト重合
- カーボンブラック存在下で起こる過酸化ベンゾイルによるエチレングリコールの酸化反応 : カーボンブラック粒子表面における反応 (第6報)
- カーボンブラック存在下におけるビニルモノマーの重合反応
- 網目構造をもつカーボンブラック•グラフトポリマー
- カーボンブラック表面における遊離ラジカルの競争反応
- 高ストラクチャーをもつカーボンブラックに対する二, 三の知見 : バウンドラバーの形成に関する研究 (第1報)
- カーボンブラック・グラフトポリマー (第2報) : カーボンブラック粒子表面からのグラフトポリマーの生成
- カーボンブラック粒子表面の化学とゴムの補強
- カーボンブラック粒子表面における遊離ラジカル反応点の数について
- アセトンとアルコール中におけるカーボンブラックと過酸化ベンゾイルとの反応
- ベンゼン中におけるカーボンブラックと過酸化ベンゾイルとの反応
- 粉体表面からのグラフトポリマー
- カーボンブラックのグラフト化
- カラ-ブラック表面へのメタクリル酸メチルのアニオングラフト重合中に生成するゲルのN,N-ジアルキルホルムアミドの調整剤としての効果
- ブチルリチウムを用いるカ-ボンブラック表面へのスチレンおよびメタクリル酸メチルのグラフト重合
- カ-ボンブラック表面へのN-ビニルカルバゾ-ルのグラフト重合
- カ-ボンブラック粒子表面の酸素含有基とスチレンの熱重合〔カ-ボンブラック粒子表面における反応-8-〕
- フタリル•ポリペルオキシドによるビニルモノマーの重合反応
- 夢とロマンを求めて (1980年代の高分子--夢とロマンを求めて)
- タイトル無し
- タイトル無し