自然落下方式による屋根雪処理の現状
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概要
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近年, 多雪地帯においてはカラー鉄板を使った屋根が普及してきたが, この屋根は雪との摩擦が小さいことから, 多くの家で雪止めをつけないでそのまま自然に雪を落す方法がとられるようになった.この屋根の使用によって, 雪おろしの労力が省かれる利点がある一方, 雪の滑落による危険性もあわせて存在する.このような屋根の普及にもかかわらず, この自然落下法の欠点についてはこれまで十分検討されてこなかった.<BR>1974年以来新潟県長岡市, 十日町市, 津南町の三地区でカラー鉄板を使用した76軒の屋根の冬期における状況の調査を行った.<BR>この調査から次の三つの結果が得られた.<BR>(1) 新潟地方を襲った1975年1月9日〜1月13日および1976年1月18日〜1月24日の豪雪においては, 屋根の勾配に関係なく, カラー鉄板を使った屋根に多量の雪が積もった.これは積雪が屋根表面に凍りついたためである.<BR>(2) 降雪後温度が上昇すると, 急激な滑落が起り6m以上も雪が屋根から飛ばされた.<BR>(3) 十日町市で起った事故から屋根面と積雪間の0℃以上の摩擦係数が推定され, その値は約0.1であった.
著者
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