教育研究機関のための要約型化学物質情報サイトの提案
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概要
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化学物質を取り扱う際には法律対応を含めた化学物質の情報の取得は使用者にとって必須であるが、大学を始めとする教育研究機関ではその危険有害性の認識レベルが低いことが問題になっている。化学物質ユーザーへのアンケート調査の結果、化学物質の自発的リスク管理の支援及び意識啓発のためには、MSDSやGHSにあるような危険有害性情報を定量的且つ簡易に取得でき、加えて事故情報や具体的な管理指針といった実際の管理に必要な情報が簡便に取得できるようなサイトの作成が有効であるという結論に至った。そこで、本研究では、危険有害性情報の要約型のWebページを提案し、実際にいくつかの化学物質についてページ作成を行った。ページの表示内容は、現場で必要となる最低限の情報に絞ること、危険有害性を定量的に表現するためにレーダーチャートを用いて危険性を可視化した図を作成すること、危険有害性情報の取得に役立つと考えられる事故情報や、具体的な管理方法を載せること、に主眼を置いた。レーダーチャートを用いた表記法により一見して情報認識できることや、事故事例などの身近に起こった危険情報を簡易に取得できることから、実際の教育現場においても有効に活用できることが確認できており、教育研究機関において化学物質を使用する者への教育ツールとして効果的手段となり得ることが期待される。
著者
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大島 義人
東京大学大学院新領域創成科学研究科環境システム学専攻
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主原 愛
東京大学大学院新領域創成科学研究科環境システム学専攻
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大島 義人
東京大学大学院新領域創成科学研究科
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富田 賢吾
大阪大学安全衛生管理部
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山本 仁
大阪大学安全衛生管理部
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大島 義人
東京大学大学院 新領域創成科学研究科 環境システム学専攻
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