超臨界水酸化法を用いた感染性医療廃棄物の新規無害化処理システムの開発
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概要
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医療技術の進歩や多様化に伴って多種多様な医療廃棄物が排出されるようになり,分別や保管,排出における人的負担および経済的負担が増している。本研究では感染性物質を含む医療廃棄物の処理に超臨界水酸化法を適用した新規の無害化処理システムを提案する。超臨界水酸化法は,超臨界状態の水を反応場として,有害な有機物を完全閉鎖系で高速に完全分解する技術である。感染性医療廃棄物のモデルとしてポリプロピレン製チューブおよび大腸菌を用いた基礎実験により,超臨界水酸化法によってプラスチック系医療廃棄物容器の分解と菌の死滅および,毒素の分解・不活性化を含む無害化を同時に達成できることを確認した。また,超臨界水酸化法を用いることで,ディスポーザブル注射器および採血管に関しても金属部分を除いた分解が可能であることから,複数の素材からなる医療廃棄物をそのままの状態で一括処理できる無害化システムの可能性が期待できる。
- 2009-03-31
著者
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大島 義人
東京大学大学院新領域創成科学研究科環境システム学専攻
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野々上 友也
東京大学大学院工学系研究科 化学システム工学専攻
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立野 良
東京大学大学院新領域創成科学研究科 環境システム学専攻
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大島 義人
東京大学大学院新領域創成科学研究科
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大島 義人
東京大学大学院新領域創成科学研究科 環境システム学専攻
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大島 義人
東京大学大学院 新領域創成科学研究科 環境システム学専攻
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