アブラナ科葉菜類種子中の辛子油配糖体と自己酵素分解物
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概要
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(1) 現在日本で栽培されているアブラナ科葉菜類98種の種子の辛子油配糖体とその自己酵素分解物を明らかにした. (2) アブラナ科野菜の属による野菜間の辛子油配糖体の相違を明らかにし,また,品種による配糖体組成を明らかにした.これらの配糖体分解物が野菜類特有の香気(辛味)成分の大部分を占めているものと考えられる. (3) 飽和アルキル辛子油配糖体はアブラナ科野菜の種子中にはほとんど含有されず,アルケニル配糖体が大部分を占めていた. (4)ω-アルケニル辛子抽配糖体を含有する種子の大部分から比較的発見例の少ないシアノエピチオアルカンが検出された.このことは,ω-アルケニル配糖体を含有する植物では,条件によってはシアノエピチオアルカンを生成することを意味し,シアノエピチオアルカンを生成する酵素(epithiospecifer protein)がこれらの植物中に含有されている可能性を示唆する. (5) 配糖体成分(香気)と品種との関連を明らかにしたので,野菜間での品種改良に役立つと考えられる.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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