砂耕における肥料三要素濃度とナシの樹体生長ならびに果実発育との関係
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1. 砂耕法により肥料三要素濃度と二十世紀ナシの樹体生長ならびに果実の発育•品質との関係を調査した。処理は4か年継続して行なつたが, 前3か年間は未結実の状態において栄養生長のみを調査し, 4年目にはじめて樹勢に応じた果実を着生させて, 果実の発育および品質に及ぼす影響を調査した。2. 栄養生長に及ぼす好適施用濃度は, 樹齢および結実の有無によつて多少変化したが, 総じて三要素とも80ppm, ないしはそれよりもやや低いところに好適濃度があるように思われた。3. 果実収量および果実発育量からみた三要素の好適施用濃度は, いずれも80ppmであつたが, 果汁中の可溶性固形物含量については, P2O5の高濃度 (120, 160ppm) およびK2Oの低濃度 (0, 20ppm) がすぐれた。4. 1果内含有種子数は, K2Oの濃度の変化と密接に関係し, K2Oが高くなるにしたがつて種子数が多くなる傾向を示した。平均種子重量は果実の発育量と全く一致した。5. 栄養•結実両作用の上から好適葉内三要素含量を吟味すると, N 2.0〜2.2%, P 0.25%, K 1.8% (いずれも対乾物重) であつた。
- 園芸学会の論文
著者
関連論文
- ブドウ樹の休眠期における根の活動とチッソ施用適期について
- 土壌酸素濃度が Delaware ブドウの花粉の発芽と果粒の止まり, 生長, 品質に及ぼす影響
- 燐酸および加里の施用の時期と濃度がブドウ果実の収量・品質に及ぼす影響
- 葡萄の砂耕における肥料3要素濃度と樹体の生長並びに果実収量との関係(第2報) : 窒素と加里の施用濃度比について
- 葡萄の砂耕における肥料三要素濃度と樹体の生長並びに果実収量との関係(第1報)
- 細胞組織学的にみたナシ果実の発育と肥料三要素との関係 (第1報) : 4か年継続の砂耕試験成績
- 細胞組織学的にみたナシ果実の発育と肥料三要素との関係 (第2報) : 果肉細胞の分裂期および肥大期における三要素の施用効果について
- 砂耕における肥料三要素濃度とナシの樹体生長ならびに果実発育との関係
- 細胞組織学的にみたナシ果実の発育と肥料三要素との関係(第3報) : 枝梢内炭水化物ならびに窒素の組成と果肉細胞の分裂増殖との関係
- 土壌通気がブドウの生長と養分吸収に及ぼす影響 (第1報) : デラウエアの無着果樹について