被覆下栽培における肥培の研究 (第1報) そ菜の塩類高濃度障害について : (1) 高浸透圧培地における果菜の生育ならびに水分吸収
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概要
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1. キュウリを培養液濃度の異なる液または polyethylene glycol をくわえて浸透圧をちがえた液に水耕あるいは砂耕し, 培地の塩類濃度, 浸透圧が生育, 水分吸収, 根の汁液の浸透圧におよぼす影響をしらべた。さらにキュウリ, ナス, トマト, ピーマンを培養液濃度のことなる培地で礫耕し高濃度塩類培地に対する耐性の種類間差をしらべた。2. キュウリの幼植物の生育はKNO3液, 均衝培養液, いずれの培地でも浸透圧が2.5〜3気圧から明らかに影響をうけ, 4〜4.5気圧以上では著しく影響をうけた。3. 標準培養液に polyethylene glycol 1500をくわえて培地の浸透圧をちがえ, キュウリを短期間培養した結果では1.8気圧以上から生育が抑えられ, 茎葉からの蒸散量も減じた。2.4気圧の浸透圧の培地に5日間おいたキュウリの根の汁液の浸透圧は0.6気圧の標準培地のものにくらべて2気圧ほど高くなつた。4. キュウリをはじめ0.6気圧の浸透圧の液におき, その後2日ごとに均衝培養液と polyethylene glycol で0.6, 1.8, 3.0, 4.2気圧に浸透圧を高めた区を作つて生育をみた結果, 馴化の効果がみられ, polyethylene glycol で浸透圧を高めた場合にその効果が著しかつた。5. 4種の果菜の高濃度培養液での生育はキュウリがもつとも抑制され, トマトがこれにつぎ, ナスとピーマンは耐性が大きかつた。
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