キュウリ品種とクロダネカボチャの養水分吸収に及ぼす根温の影響
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概要
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低根温耐性を異にするキュウリ2品種 (‘四葉’と‘久留米落合H型’) 及びクロダネカボチャを根温12, 14,17, 20, 30°Cで1日及び5日間前培養したあと, ホーグランド液 (第2液, 1/3倍) 250mlの入ったポリびんに移して, それぞれの根温における24時間の養水分吸収速度を測定した.吸水速度は低根温によって抑制されたが, その程度はキュウリにおいて著しく, クロダネカボチャは顕著な抑制を受けなかった. キュウリにおいては, 2品種ともに前培養日数の増加によって低根温下での吸水速度の低下程度が増大した.一方, 養分吸収速度は, キュウリ2品種においては, 養分によって違いがあったが, 概ね14〜17°C以下の低根温で低下がみられ, 前培養日数の増加によりその程度が増大した. また, NO3-N, K, Caでは12〜14°Cで外液への漏出が起こった. これらの傾向は‘四葉’の方が‘久留米落合H型’より顕著であった. なお, NH4-Nに限って, 低根温下で吸収速度の増大する傾向が認められた.これに対して, クロダネカボチャではPを除いて両前培養区ともに根温の影響をほとんど受けなかった. P吸収速度は前培養1日区では12°C区でのみ低下したが, 前培養5日区では12°Cにおいても低下はみられなかった. また, 低根温によるNH4-N吸収速度の増大は顕著ではなかった.水分吸収速度に対する養分吸収速度の比率 (養水分吸収比) はキュウリ2品種では根温の低下に伴って低下し, 5日間の前培養によってこの傾向は一層増大した.しかし, クロダネカボチャでは養水分吸収比は全体的に低根温によってむしろ高くなる傾向がみられた.
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