ストックの作付体系に関する研究 (第5報) : 分枝系品種の開花期の早晩と低温, 中温及び高温における開花反応
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概要
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夏まき栽培で分枝系ストックの開花期を調査するとともに, 極早生種, 早生種, 中生種及び晩生種の花芽分化及び開花が可能な限界高温と摘心及び無摘心個体における開花の温度反応の差異を検討した.1. 分枝系の12品種を8月上旬には種し, 無加温のビニールハウス内で摘心して栽培した. 各品種の花芽分化期は10月から11月で, 花芽分化期の平均気温は極早生種が22°C, 早生種が18°C, 中生種及び晩生種が13°C前後であった. 開花期は花芽分化期が早いほど早く, 各品種は12月上旬から3月中旬までに順次開花した.2. 極早生種から晩生種までの代表品種を供試し, 1974年は最低気温3°, 8°, 13°及び18°C, 1975年は8°, 13°及び18°C, 1976年18°及び23°Cで2葉期から栽培した. 1974年には摘心したが1975年と1976年は摘心を行わなかった.1) 主枝及び側枝は, 極早生種が23°C以下, 早生種が18°C以下, 中生種及び晩生種が13°C以下で開花し, 早生の品種ほど高い温度でも開花率が高かった.2) 花芽分化が可能な低温の範囲では, 主枝及び側枝の発らい, 開花期は早生の品種ほど早く, また, 着花節位も早生の品種ほど低く, 切花長は短くなった.3) 花芽分化可能な低温で摘心前から栽培した場合, 側枝の着花節位はいずれの品種とも摘心しなかった主枝の摘心節位以上の着花節位より低かった.4) 花芽分化可能な低温で摘心前から栽培した場合, 側枝の着花節位はいずれの品種とも摘心後低温で栽培した場合とほとんど変わらなかった.
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