プレッシャーチャンバー法のトマト小葉への適用
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概要
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野菜の水ポテンシャルを水管理の指標にするために, プレッシャーチャンバーの適用方法について検討した. 対象野菜としては, 水管理が特にその生育並びに収量に大きな影響を及ぼすと考えられているトマトを供試した.1. プレッシャーチャンバー法における加圧方法としては, 初めに加圧速度を事前に決定した値にセットし, 次に操作バルブを加圧側にする従来型と, 先に操作バルブを加圧側にし, 次に加圧速度調節バルブを開く改良型の二つの方法があるが, トマトに対しては改良型の方法が適していると考えられた.2. 従来型の方法を採る場合には, 加圧速度として0.3〜0.5kg/cm2/sが適当であると考えられた.3. プレッシャーチャンバー法とサイクロメーター法を比較した場合, プレッシャーチャンバー法で得られた値の方が, サイクロメーター法による値よりも常に低かった. これはサイクロメーター法に問題があり, ApoplasticWater による水蒸気圧の上昇に原因があると考えられた.以上の結果, トマトの体内水分状態はプレッシャーチャンバー法で簡易に測定できると考えられた.
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