イチゴの葉柄の細胞長•細胞数に及ぼす日長の影響
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概要
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イチゴ‘ダナー’を供試し, 日長条件が葉柄の伸長生長に及ぼす影響を表皮細胞長と表皮細胞数との関係から調べた.1. 5〜6月の自然日長下で分化した葉を長日で育てた場合, 葉柄の細胞数は上位葉ほど増加したが, 逆に細胞長は減少した. また短日で育てた場合, 細胞長は上位葉ほど減少したが, 細胞数は短日に移してから出葉した最初の3葉では顕著な減少を示さなかった.2. 短日で分化し展開した葉は, 長日で分化し展開した葉に比べ, 葉柄の細胞長が短く, 細胞数が少なかった.3. 葉柄の細胞長は出葉後の日長の影響を受けたが, 細胞数は, 出葉後の日長の影響を受けなかった.4. 短日で分化した葉の出葉間隔のほうが長日で分化した葉の出葉間隔よりも長かった. また, 葉柄の伸長生長が抑制されるにつれ, ランナーの発生率が低下した.5. 休眠開始時期に株を長日•高温条件に移しても, 葉柄の伸長生長が抑制されるのは, それ以前の短日条件下で, 既に葉柄の細胞分裂が抑制されていたことが一因であると推察できる.
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