シンビジウムのPLB外部組織の培養によるPLBと苗条の形成
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概要
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シンビジウムのPLB外部組織片 (OT) を外植体とし, これをBAとNAAの各濃度で (0.1~1.0mg•li-ter<SUP>-1</SUP>) 単独でまたは組み合わせて添加したMS培地で培養し, PLBと苗条の形成に対する影響を調べた.<BR>1.OTからのPLB形成は, 直接1的な器官形成の過程を経て起こり, PLBの形成過程とその苗条への発達過程ではともに植物ホルモンの添加は不要であった.<BR>2.OTからのPLB形成に対し, NAAはホルモン無添加の場合よりも促進的に作用し, 本実験の処理濃度の範囲内では抑制作用を示すことはなかった. 一方BAは単独でも促進作用を示し, NAAの共存下ではさらに強い促進作用を示した.<BR>3.OTで形成されたPLBからの苗条形成の過程においては, NAAは単独では強い抑制作用を示した.一方BAは促進的に作用し, NAAの共存下ではさらに強い促進作用を示した.<BR>4.PLB形成過程を組織学的に調べた結果, OTの表皮細胞層は培養7日頃から退化し始め, 21日後には崩壊した. 一方表皮直下の1群の下表皮細胞が培養7日後までには細胞分裂を起こし, 外植体の上方向に組織を盛り上げ, 14日後に球状突起となり, 21日後にはPLBを形成した. 培養7日と14日後の培養初期における細胞分裂活性は, 植物ホルモンの影響を受け,NAAとBA両者の添加で最も高く, ついでBA,NAA, ホルモン無添加の順となり, これはPLBの形成率と一致した. また培養組織の細胞分裂の方向や部位にはホルモンによる相違がみられ, これについて考察を行った.
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