ナシ培養茎頂の一つの簡易凍結保存法
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概要
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培養したナシのシュートの茎端をプログラムフリーザー, 凍害防御剤のジメチルスルフォキシド (DMSO) を使用せずに凍結保存する方法を検討した. 5℃で3週間ハードニングしたシュートから切出した茎端を0.4Mソルビトールと1.25Mグリセリンの凍害防御剤液で約18時間, 5℃で浸透脱水した. その後, 凍害防御剤液0.6mlが入った2.0mlのクライオチューブに茎端を入れ, -30℃のフリーザーに1時間置き, 凍結脱水後, 液体窒素に浸漬した. 急速融解した茎端のシュート形成率は約70%であった. この簡易凍結法で, 他の8品種のナシでも高いシュート形成率が得られ, ナシ等の果樹類の培養シュートからの茎端の凍結保存法としてこの方法が実用的に使えるものと考えられた.
- 日本植物細胞分子生物学会の論文
著者
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新野 孝男
農業生物資源研究所
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八鍬 春美
農業生物資源研究所遺伝資源第二部 植物栄養体保存研究チーム
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佐藤 喜美雄
農業生物資源研究所遺伝資源第二部 植物栄養体保存研究チーム
-
酒井 昭
元北海道大学低温研究所
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八鍬 春美
農業生物資源研
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