和漢薬「葛根」の成分の消化管運動に対する作用
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概要
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葛根は古来漢方において葛根湯の方剤として広く用いられて来た.その主作用は末梢血管拡張,消化液分泌亢進の他鎮痛,消炎作用を持つといわれる.近年三浦らはこの葛根の化学的薬理学的分析をすすめkasse-in Rという成分を分離した.その結果に基き化学合成されたcholine ester誘導体(TM 723)につき意識下イヌの消化管運動に対する作用を検討したところ,TM 723は食後期にのみ作用して特に胃前庭部の収縮運動を用量反応性に亢進せしめた.空腹期収縮に対しては抑制作用が認められた.副作用はなかつた.以上の事実ば薬剤投与の時期の重要性を物語ると共にcholinergic drugとしては副作用のない点とそれが和漢薬から出発している点で興味深い.
著者
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中村 卓次
群馬大学医学部第一外科
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高橋 逸夫
群馬大学医学部第一外科
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伊藤 漸
群馬大学医学部第一外科
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相沢 勇
群馬大学医学部第一外科学教室
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高橋 逸夫
群馬大学医学部第一外科学教室
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伊藤 漸
群馬大学医学部第1外科学教室
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中村 卓次
群馬大学医学部第1外科
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