ヒドロキシル基を有する非イオン性界面活性物質の相転移に伴う導電性の変化
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概要
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C<SUB>16</SUB>,C<SUB>18</SUB>のアルキルグリセリルエーテル及び直鎖アルコールの薄層(1.0×10<SUP>-7</SUP>mol/cm<SUP>2</SUP>)をポリプロピレン板上に形成させ,X線回折で観察した薄層の相転移現象と導電性との関係を検討した。<BR>両者とも六方晶系の相にあると,表面固有抵抗R<SUB>S</SUB>は10<SUP>10</SUP>-11<SUP>11</SUP>Ω程度であったが,時間の経過とともに単斜晶系へ転移し,同時にR<SUB>S</SUB>は10<SUP>16</SUP>Ω以上まで上昇し導電性を失った。またC<SUB>16</SUB>あるいはC<SUB>18</SUB>単一鎖長の場合には相転移が速やかに起こり,同時に導電性が失われるのに対し,両鎖長を混合した場合には,相転移の進行は遅くなり,R<SUB>s</SUB>が10<SUP>11</SUP>Ωのレベルに保持される時間も延びた。これらの試料の粉末を種々の湿度下に保存したが,水分の結合量は0.1mol/mol未満と極めて少量であった。<BR>従ってこれらの化合物の六方晶系に特有の導電性は,Hoffmanらが指摘している分子鎖の回転の自由度に基づくプロトン伝導によるものと考えられる。
- 社団法人 日本油化学会の論文
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