実験的滲出性中耳炎モデルにおける免疫組織学的研究 (第2報) : 免疫複合体の生理活性と中耳病態
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
滲出性中耳炎は小児に多発する等宿主側因子の関与も大きいと考えられる. そこで宿主の免疫準備状態によって変化する免疫複合体の性状の変化が中耳炎病態に与える影響を調べるため低分子量及び高分子量の免疫複合体をin vitroで作製して中耳炎惹起実験を行った. この結果, 低分子量免疫複合体は, 高分子量のものに比べマクロファージ遊走活性が強く, このような生理活性は中耳炎の病態にもよく反映されていた. また可溶性免疫複合体は, 抗原単独よりも中耳腔内に滞留し, 特に低分子量のものにこの傾向があった. 以上より, 未熟な免疫準備状態の際に形成されるであろう低分子量免疫複合体は, 滲出性中耳炎の遷延化に寄与する可能性が示された.
著者
関連論文
- 三歳児健診で発見され手術を要した中耳疾患
- 下咽頭・喉頭・頸部食道切除術後の遊離空腸による食道・音声同時再建術
- コンピュータ支援3次元再構築によるモルモット中耳の形状計測
- スペックル干渉法を応用した新しい計測システムによるモルモット鼓膜の振動モード解析
- モルモット中耳振動様式の周波数特性
- 免疫グロブリン製剤による乳幼児反復性中耳炎の治療
- 384 中耳粘膜におけるIII型アレルギー : 実験的滲出性中耳炎モデル
- スナネズミのDPOAEに対する麻酔剤の影響
- 電子式スペックル干渉法による鼓膜の振動挙動計測
- コンピュータ支援3次元再構築によるモルモット蝸牛基底板の計測
- 実験的滲出性中耳炎モデルにおける免疫組織学的研究 (第2報) : 免疫複合体の生理活性と中耳病態
- 滲出性中耳炎の病理組織学的研究 (第2報) : III型アレルギーによる実験的滲出性中耳炎モデル
- 赤外線凝固装置の鼻粘膜への効果--鼻粘膜修復過程の走査電顕的観察
- Congenital inner ear anomalies associated with recurrent meningitis. A case report.
- Extracranial chondroma of the skull base.
- Therapeutic usefulness of Tsumura-Saireito in otitis media with effusion.
- Penetrating deep injuries of the oropharynx by chopsticks - A report of two cases.:-A Report of Two Cases-
- IMMUNOHISTOCHEMICAL INVESTIGATION OF MIDDLE EAR MUCOSA IN OTITIS MEDIA WITH EFFUSION
- 喉頭癌放射線感受性の予測診断
- HISTOCHEMICAL ANALYSIS OF LOCAL IMMUNE SYSTEM IN THE MIDDLE EAR