高頻度の非流暢性を一過性に示した幼児1例における非流暢性の変化と言語発達
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概要
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普通児とは異なるタイプの非流暢性を著しく高い頻度で示した幼児1例を対象とし, 非流暢性の経年変化と言語発達との関係を知ることを目的に, 初診時 (2歳6カ月) から非流暢性がほぼ正常レベルに達するまでの言語症状の変化を検討し, 以下の知見を得た.<BR>1) 本児の非流暢性の特徴は高頻度の「音・音節の繰り返し」, 「引き伸ばし」, 「努力性の準備発声」であつた.<BR>2) 言語発達は年齢相応以上で, 2歳6カ月時点での絵画語い発達検査における語い年齢は4歳8カ月であつた.<BR>3) 非流暢性の頻度が高く, かつ変動が大きい時期 (2歳6カ月から3歳1カ月) は, 長文や複文を使い始める時期と一致し, 非流暢性が減少する時期 (3歳1カ月以降) は, これらの文がほぼ一定の割合で使用される時期と対応した.
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