電位差滴定法によるヒドロキノンの定量 : 電位差滴定法における電極(双金属)の選択について(第8報)
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概要
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セリウム塩法によるヒドロキノンの電位差滴定法を双金属電極(Pt-W,Pt-Pd,Pt-AuおよびPt-Ag)を用いて,塩酸,硫酸および過塩素酸酸性溶液中でおこない,これらの組合せの滴定曲線ならびに終点における電位変化(Δ<I>E</I>/Δ<I>V</I>)の大きさを求め,かつ,酸の種類ならびに濃度の影響につき考察し,滴定条件を比較検討した.Pt-Auを除く,3組合せはいずれも逆火L字形滴定曲線を示し,終点において電位は急激に上昇した.しかし,Pt-Auについては塩酸酸性の場合は上の3組合せと同様の滴定曲線を示したが,硫酸および過塩素酸酸性の場合は,終点を正しく指示するが電位は不安定で,かならずしも同じ形を示さなかった.一般に終点におけるΔ<I>E</I>/Δ<I>V</I>は塩酸酸性の方がほかの酸の酸性の時よりも大きかった.Pt-Agは塩酸酸性の場合のみ終点が遅れて現われた。したがって,使用にあたっては注意を要する.全般的に,4組合せのうち,Pt-WおよびPt-Pdがよく,Pt-AgおよびPt-Auがそれらについだ.本法によりヒドロキノン3〜25mg/50mlを直接定量できる.
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