X-ray Diffractometerによる縮合リン酸塩(NaPO<SUB>3</SUB>-Na<SUB>5</SUB>P<SUB>3</SUB>O<SUB>10</SUB>系)の定量分析 : X-ray Diffractometerによる工業分析法の研究(IV)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
縮合リン酸塩のうちとくに無定形物質を含みやすいもの,すなわちNaPO<SUB>3</SUB>-Na<SUB>5</SUB>P<SUB>3</SUB>O<SUB>10</SUB>系のX-ray Diffractometer(X線回折計)による定量分析法を検討した.<BR>NaPO<SUB>3</SUB>-Na<SUB>5</SUB>P<SUB>3</SUB>O<SUB>10</SUB>系では,無定形状態のものを加熟処理することにより結晶性のNaPO<SUB>3</SUB>とNa<SUB>5</SUB>P<SUB>3</SUB>O<SUB>10</SUB>の混合物が得られ,その結果組成を内部標準物質法(Internal Standard Method)で決定することにより原試料の推定あるいは晶質管理の一手段とするものである.<BR>結晶形は安定性,処理の容易さ,回折線の強度などを考慮してNaPO<SUB>3</SUB>(I)およびNa<SUB>5</SUB>P<SUB>3</SUB>O<SUB>10</SUB>(I)を選び,したがって加熟処理は500〜550℃でおこない,また標準物質(Intemal Standard)としては,あまり適当なものとはいえないがCaSO<SUB>4</SUB>・1/2H<SUB>2</SUB>0をもちいた.測定値の再現性は±5%程度であった.加熱処理時間を検討した結果,NaPO<SUB>3</SUB>(I)は結晶化速度が大凄く,500℃1時間程度で十分な精度を期待で選るが,Na<SUB>5</SUB>P<SUB>3</SUB>O<SUB>10</SUB>(I)は2時間以上,とくにその量が少ないほど長時間加熟することの必要性をみとめた.なお二,三の実例について応用し興味深い結果を得た.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
著者
関連論文
- X線回折法による製剤の定量分析(第7報) : 内部標準法による懸濁液剤の定量
- X線回折法による製剤の定量分析(第6報) : 膣錠の定量
- X線回折法による軟膏中の主成分の定量(第4報) : 軟膏中の酢酸ヒドロコルチゾン, クロラムフェニコール, 塩酸テトラサイクリンの定量
- 炭酸ガス法によって生成する水酸化アルミニウムの性状
- X線回折法による軟膏中の主成分の定量(第2報) : 軟膏中の白降汞およびイオウの定量
- X線回折法による軟膏中の主成分の定量(第3報) : 軟膏中のサリチル酸, アミノ安息香酸エチルおよびスルフイソミジンの定量
- X線回折法による軟膏中の主成分の定量(第1報) : 軟膏中のホウ酸と酸化亜鉛の定量
- 水稲体中の重金属類の分布および形態(第2報) : X線マイクロアナライザーによる玄米中の重金属類の形態
- アスコルビン酸の安定性に対する種々のリン酸塩の効果
- アスコルビン酸安定剤用メタリン酸の分析とその加水分解
- 多価金属縮合リン酸塩の製法と物性に関する研究(第8報)リン酸チタンの製法とその酸性質
- X-ray Diffractometerによる縮合リン酸塩(NaPO3-Na5P3O10系)の定量分析 : X-ray Diffractometerによる工業分析法の研究(IV)
- X線的にみた補強性充填剤
- 有機ゴム薬品の粉末法X線廻折データー
- 濃厚溶液間反応によるバテライト形炭酸カルシウムの生成 (粉体(特集))