シアン系化合物の分析化学的研究(第3報) : シアン酸の容量分析法
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概要
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シアン酸の定量にはAgCNOとして沈澱分離後,Ag<SUP>+</SUP>の定量による定量法<SUP>1)2)</SUP>,酸性におけるシアン酸の分解を利用し,生ずるNH<SUB>3</SUB>の定量による定量法<SUP>2)</SUP>,AgNO<SUB>3</SUB>による電圧滴定法<SUP>2)</SUP>等がある.第一の方法においては共存する炭酸塩の分離,AgCNOの比較的大なる溶解度に問題があり,第二の方法はNH<SUB>4</SUB>塩若くはこれに類する化合物の共存下では行い得ず,第三の方法は終点の判定が不明瞭である.本報ではこれらの点を考慮し,シアン酸の微量検出並に比色定量に利用されているCu<SUP>2+</SUP>,Ni<SUP>2+</SUP>等の金属イオンとピリジンの添加によるMe(C<SUB>5</SUB>H<SUB>5</SUB>N)<SUB>2</SUB>(CNO)<SUB>2</SUB>の生成並にそのクロロホルムによる抽出の容量分析への利用を検討した結果を報告する.
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