3・2 EDTAの再生
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概要
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エチレンジアミン四酢酸(EDTA)が多くの金属イオンと安定な錯体をつくる性質を利用したキレート滴定,あるいは吸光光度定量法,抽出分離法などにおけるマスキングなどは今日研究室,分析室などにおいてきわめて日常的に行なわれている.またEDTAの錯体形成能は医学,薬学,農学などの分野でも種々の形で利用されており,さらに工業的にも希土類元素の分離,繊維加工,と金,水の軟化,洗剤製造などの部門で広く,多量に用いられている.したがって,EDTAの使用量は時により,あるいは所によりかなりの量となることが考えられるが,量としてみると多量であっても,一般には使用時の濃度が10<SUP>-2</SUP><I>M</I>(約0.4%),あるいはそれ以下というのが普通のためか,研究室的規模におけるEDTAの回収,再利用は表だっては取り上げられていなかったようである.しかし,工業的な規模におけるEDTAの再生は重要な問題として検討されており,特にEDTAを溶離剤とする希土類元素のイオン交換法による分離の関係における報告が多い.回収されたEDTAの精製については,特に回収品の精製を目的とした報告は見あたらない.したがって,精製ならびに純度の検定は市販品についての取り扱いを適用しうるものとして記すことにする.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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