コージ酸による金の螢光定量
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概要
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コージ酸(5-オキシ-2-オキシメチル-1,4-ピロン)は種々の金属イオンと反応し,とくに鉄(III)とは橙赤色の錯塩をつくるので吸光光度定量に用いられたが,螢光定量については全く報告されていない.著者らはコージ酸が金(III)と反応して強い青緑色の螢光を発することを見出し,これを利用する金の螢光定量を試みた.試料溶液を50m<I>l</I>のメスフラスコにとり,20%塩化ナトリウム溶液5m<I>l</I>,緩衝溶液(リン酸に水酸化カリウムを加えpHを約6.7に調節,PO<SUB>4</SUB><SUP>3-</SUP>について1mol/<I>l</I>)2.5m<I>l</I>,さらに2%コージ酸溶液5m<I>l</I>を加え,水で定容とし,ただちに暗箱に入れる.約30分後にとり出して,470mμ以上の全螢光強度を0.4μg/m<I>l</I>フルオレセインナトリウム溶液を対照として測定する.検量線はAuとして50μgまで直線になる.テルル(IV)は1.5〜2.0mgまで妨害せず,金の共沈剤として使用しうる.
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