吸光光度法によるスズ-鉛合金中の銅の定量
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概要
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スズ-鉛合金(スズ基,鉛基,強鉛基ホワイトメタル,各種活字合金)中の銅を簡易迅速に吸光光度定量する方法を研究した.発色試薬としてはビスシクロヘキサノンオキザリルジヒドラゾンを用い,発色きせるpHで沈殿するスズなどは酒石酸の添加によってその妨害を防いだ.<BR>すなわち,試料を酸に溶解し,一定量分取したのち,酒石酸アンモニウムを加え,水酸化ナトリウムでpHを8.5〜9.5にし,緩衝溶液およびビスシクロヘキサノンオキザリルジヒドラゾンを加え,100m<I>l</I>に希釈し,10分後に590mμで吸光度を測定する.<BR>(1)各種ホワイトメタル,活字合金中の銅は酸で分解後,酒石酸塩で他元素の加水分解を防ぎ,pH9でBCO試薬を発色剤として用いることにより,分離操作をすることなく直接に定量することができた.<BR>(2)マスキング剤としては,クエン酸塩に比べ酒石酸塩のほうが有効であった.<BR>(3)分析所要時間は約30分,迅速現場分析として十分に利用できると考える.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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