EDTA滴定法によるスズ-鉛合金中のスズの迅速定量
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
スズ-鉛合金(ハンダ,ホワイトメタルなど)中のスズの分析法としては,JISにヨウ素滴定法1)が規定されている.しかし,この方法は5時間ぐらいを必要とするため,迅速現場分析として適用しにくい.そのほか,スズは二酸化スズとして重量法で定量され2),また,ポーラログラフ法でハンダ中のスズが定量されている3).著者はEDTA滴定法による場合,短時間にかつ精度よく定量できる点に着目し,これをスズ-鉛合金に応用して満足な結果を得た.ホワイトメタル中のスズについてはOttendorfer4)が,また,この方法を活字合金に応用して川俣5)が研究しているが,この報告にはのちに指摘する点に問題があり,また,条件の詳細な説明がなされていないのであわせて検討した.なお,スズのキレート化合物構造,キレート生成定数については,まだくわしく報告されていないが,スズのキレート滴定は酸性領域に限られることが実験的に知られており,さらにスズ(IV)に対して鋭敏に変色する指示薬がない6)ので,酸性領域における間接滴定法を採用した.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
著者
関連論文
- 炎色反応から原子吸光分析へ(分析器機)
- 交流ポーラログラフ法によるスズ-鉛-カドミウム合金中のカドミウムの定量
- スズ-鉛合金の分析
- ハンダ合金中の微量アルミニウムおよび銅の陰イオン交換分離-吸光光度定量法
- 吸光光度法によるスズ-鉛合金中の銅の定量
- EDTAをいんぺい剤とするスズ-鉛合金中の微量鉄の吸光光度定量法
- EDTA滴定法による亜鉛基ホワイトメタル中の亜鉛の定量
- 陰イオン交換樹脂法を併用したハンダ合金中のビスマスの吸光光度定量
- EDTA滴定法によるスズ-鉛合金中のスズの迅速定量