クロムアズロールSを発色剤とするランタン(III)の吸光光度定量法
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概要
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ランタン(III)はpH4〜8の範囲でクロムアズロールSと反応し,試薬対照で500mμと610mμにそれぞれ吸収極大を有する2種類の錯体を生成する.その組成(金属:試薬の結合比)は前者が1:2,後者が1:1であると推定される.この両ピークの吸光度は溶液のpHによって変化し,微酸性の領域では500mμの吸光度が610mμのそれより高いが,pH7.2以上ではこの関係は逆転する.<BR>ランタン(III)定量には500mμに吸収極大を示す錯体の呈色を利用した.ここに生成する錯体は水溶液中ではわずかに難溶で混濁を生ずるが,少量のアセトンを添加すると溶解する.錯体の生成は瞬時に完了し,その呈色は長時間安定に推移する.また,pH6.0〜6.6の範囲で最も高い吸光度を示す.検量線は原点を通る直線となり,ランタン(III)測定の最適濃度範囲は10m<I>l</I>中15〜80μgとなった.Sandell表示法による反応の感度は吸光度0.001に対し0.009<SUB>2</SUB>μg/cm<SUP>2</SUP>である.そのほか,共存イオンの影響についても検討した.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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