X線回折分析法における内標準物質の検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
X線回折計を用いて定量分析を行なう際の内標準物質の選択方法について検討した.従来の内標準物質の選択基準では,回折線強度の安定性がじゅうぶんに考慮されていない.そこで,結晶粉末の摩砕による回折線強度の変化(摩砕効果)の程度で回折線の安定性を示した.<BR>従来から内標準物質として用いられてきた数種の結晶について調査したところ,わずかな粉砕で回折線強度が著しく変化するものもあった.摩砕効果の大きなフッ化カルシウムと小さな塩化カリウムを内標準物質として用い,石英の定量を行ない比較検討した.その結果,摩砕効果の小さい塩化カリウム内標準のほうが,マトリックスの影響が少なく,定量値の正確度,精度ともに良好であった.以上の結果をもととして,摩砕効果を基準に内標準物質として適した数種の結晶粉末を選んだ.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
著者
関連論文
- 1983 年三宅島溶岩の U 系列核種と Th 系列核種の比放射能および K 濃度
- 粉末X線回折法による亜鉛末中の酸化亜鉛の定量
- 粉末X線回折法による配向性試料の定量 : スルホニルジアミドの定量への応用
- 粉末X線回折法を用いた大気浮遊粒子状物質中の硫酸カルシウム二水和物の定量
- 粉末X線回折法を用いた降下粉じん中の硫酸カルシウムの定量
- ジチゾン-メチルイソブチルケトン抽出を用いた水中のコバルト,ニッケル,銅,亜鉛,カドミウムおよび鉛の原子吸光分光光度測定に対する共存物質の影響
- 排水中の重金属イオンの定量
- 富士火山1707年(宝永4年)噴出物の層序にそった組成変化
- 浅間火山「B 降下スコリア堆積層」中の鉄および微量元素の分布
- 還元鉄中の金属鉄の定量
- X線回折計による還元鉄中の金属鉄の定量
- 粉末X線回折法に用いる無配向試料板の作製
- 水蒸気蒸留-滴定法によるスルフォニルジアミドの定量
- X線回折分析における結晶紛末のメカノケミストリ-
- X線回折分析法における内標準物質の検討