2-(サリチリデンアミノ)チオフェノールを用いる微量亜鉛の抽出吸光光度定量 : シッフ塩基を用いる微量成分の定量(第7報)
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概要
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亜鉛(II)が2-(サリチリデンアミノ)チオフェノール(以下SATPと略記)と錯体を形成し,ピリジンの存在下ではさらにこれと付加錯体を形成してベンゼン,クロロホルム,メチルイソブチルケトン,ジクロルエタンなどの有機溶媒に抽出されることを見いだし,この錯体生成ならびに抽出につき基礎的な検討を行なって微量亜鉛の定量方法を確立した.<BR>亜鉛(II)-SATP-ピリジン錯体はpH6付近からクロロホルムに抽出され,pH7.5〜10.7で定量的に抽出されて一定の吸光度を与え,その吸収曲線は波長415mμに極大を有し,抽出された錯体は安定で,亜鉛:SATPの結合比は1:1であった.亜鉛濃度と吸光度との間には良好な直線関係が認められ,モル吸光係数は10700,吸光度0.001に対する感度は6.1×10<SUP>-3</SUP>μg Zn/cm<SUP>2</SUP>であった.カドミウム(II),コバルト(II),銅(II),鉄(III),ニッケル(II),チタン(IV)は亜鉛の定量を妨害した.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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