グアニルメラミン類の生成機構 : 「酸存在下のジシアンジアミドの反応」 (第3報)
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概要
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酸触媒存在下のジシアンジアミド (dicy) よりグアニルメラミン類の生成機構を検討するため, 1) dicyの低温 (40℃) 下の反応, 2) フェニルジシアンジアミド (ph-dicy) の反応, 3) ph-dicyとシアナミド混合物の反応を行った。その結果1) では既報の高温 (70℃以上) 時の反応とは逆に, ジグアニルメラミンの収率がモノグアニルメラミンを上廻ること, 2) では2-アミノ-4-アニリノ-6- (ω-フェニルグアニジノ) -1, 3, 5-トリアジンおよび1-フェニル-2-アミノ-4-イミノ-6- (ω-フェニルグアニジノ) -ジヒドロ-1, 3, 5-トリアジンが生成すること, 3) では2-アミノー4- (α-フエニルグアニジノ) -6- (ω-フェニルグアニジノ) -1, 3, 5-トリアジンが生成することを見出した, これらの結果を既報の諸結果と併せ考察し, dicyよりのグアニルメラミン類の生成反応は, dicy鎖状2量体 ([dicy] <SUB>2</SUB>) の生成, [dicy] <SUB>2</SUB>の環化, dicy〓シアナミドの解重合反応, [dicy] <SUB>2</SUB>へのシアナミドの段階的付加反応とそれら生成鎖状中間体の環化という4種の反応から成立っているとする筆者らの推論が妥当であることを認めた。
- 社団法人 有機合成化学協会の論文
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