アセナフテン誘導体の合成に関する研究 (第5報) : 4-ベンゾイルーN-(フェニル)-ナフタルイミド類の合成
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概要
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ベンズアンスロンーペリージカルボン酸-N-フェニルイミド類の中間物として一連の4-ベンゾイル-N-(フェニル)-ナフタルイミドを合成した。<BR>アセナフテン (I) と塩化ベンゾイルを無水塩化アルミニウムの存在下に縮合させて, 5-ベンゾイルアセナフテン (II) を合成したが27.1%の収率でII (mp94.5〜7.0℃) を単離できたにすぎなかつた。IIを酸化して4-ベンゾイルナフタル酸無水物 (mp195.5〜8.0℃)(III) を57.4%の収率で得た。したがつてIIIのIに対する収率は16.6%にすぎなかつた。<BR>Iを塩化ベンゾイルと縮合させて得た反応物を粗製のまま酸化したところIII (mp196.0〜8.0℃) をIに対して53.7%の収率で得ることができた。<BR>IIIをアンモニアおよび芳香族アミン類と縮合させて, 4-ベンゾイルーナフタルイミド (mp248.5〜9.5℃, 90.1%) および4-ベンゾイル-N-(フェニル)-ナフタルイミド (IV) を合成した。<BR>アリル基: C<SUB>6</SUB>H<SUB>5</SUB>-, mp228.2〜8.8℃, 98.3%; <I>0</I>-NO<SUB>2</SUB>-C<SUB>6</SUB>H<SUB>4</SUB>-, mp186〜7℃, 62.8%; <I>0</I>-CH<SUB>3</SUB>-C<SUB>6</SUB>H<SUB>4</SUB>-, mp223.8〜5, 0℃, 73.8%; <I>0</I>-CH<SUB>3</SUB>O-C<SUB>6</SUB>H<SUB>4</SUB>-, mp 243.5〜5.0℃, 56.8%;<I>p</I>-NO<SUB>2</SUB>-C<SUB>6</SUB>H<SUB>4</SUB>-, mp 285.5〜6.0℃, 97.2%; <I>p</I>-CH<SUB>3</SUB>-C<SUB>6</SUB>H<SUB>4</SUB>-, mp 239.5〜240.0℃, 92.0%;o-CH<SUB>3</SUB>O-C<SUB>6</SUB>H<SUB>4</SUB>-, mp 226.5〜7.0℃, 89.6%; かCl-C<SUB>6</SUB>H<SUB>4</SUB>-, mp 245.5〜6.0℃, 65.5%。<BR>なおIIIを<I>0</I>-クロルアニリンと加熱反応させたが縮合は起らなかつた。
- 社団法人 有機合成化学協会の論文
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