ナフタルイミドのホフマン反応について : 三塩化イミノーシアヌル酸の応用研究
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概要
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ナフタルイミド (I) のホフマン反応によりナフトスチリル (II) を合成する際に, 次亜塩素酸ナトリウムの代りに三塩化イミノーシアヌル酸 (III) のアルカリ溶液を使用できるかどうかを検討した。<BR>またIのホフマン反応において, 副生するナフタル酸のためIIを好収率で単離することが困難であったので, 反応を階段的に行い, IIの生成条件を検討した。<BR>その結果, IIIも次亜塩素酸ナトリウムの場合と同様に十分使用できることを認めた。すなわち, Iのアルカリ溶液に低温で上記塩素化剤 (NaOClとして3mole比) を反応させ, 生成したN-クロルナフタラミン酸を単離し, これを水酸化ナトリウム溶液 (5mole比) で分解することにより, ナフタル酸の副生をともなわずにIIを合成できることを認めた。その収率は44.4%, 回収したIを除くと実収率66.8%であった。
- 社団法人 有機合成化学協会の論文
著者
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山崎 康男
東京都立大学工学部工業化学科
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石井 東一郎
東京都立大学工学部工業化学教室
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武内 敏
東京都立大学工学部
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石井 東一郎
東京都立大学工学部
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山崎 康男
東京都立大学工学部
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山崎 康男
東京都立大学
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