氷点下における雪の屋根材への付着
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概要
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気温が氷点下の低温時に自然滑落屋根の落雪が滞る要因の究明とこれを落雪させる方法の手がかりを得ることを目的として,4種類の屋根材に雪試料を付着させ,付着面における剪断付着強度の測定を行った.この結果,剪断付着強度Fと付着時間tの間に実験式F=atbの関係を見出し,この剪断付着強度は屋根材質によって異なり,弗素樹脂フィルム,ステンレス板,塩化ビニール鋼板,17年間使用した着色亜鉛鉄板の順で小さくなった。また,剪断付着強度は雪試料を構成する雪粒子の粒径にほぼ反比例し,雪密度のほぼ1.3乗に比例した.一方,屋根材の上に自然状態で一晩の間に積った0℃以下の新雪について剪断付着強度を測定した結果,屋根雪底面の温度が0℃以下の場合,勾配25°の屋根(屋根材:塩化ビニール鋼板)上の雪は滑落しないことが判明した.
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