重症筋無力症抗原決定基としてのヒト・アセチルコリン受容体合成ペプチドに関する免疫学的研究
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概要
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重症筋無力症抗体の標的であるアセチルコリン受容体(AChR)のアミノ酸配列のうち,どの領域が膜表面に露呈して病的抗原としての意味をもつかの検討を行なった.ヒトAChRαサブユニット一次構造に照合してLys125-Gly147, Gly183-Asp200を合成,これを抗原とした免疫学的解析の結果, 1)両合成ペプチド免疫ラットに抗原特異性抗体産生をみた. 2)抗ラットAChR抗体,微小終板電位振幅を指標とした発症率は,前者で60%,後者で0%であった. 3)後者の領域はACh結合機能に関与するとの証左を得た. 4)筋無力症患者血中に両抗ペプチド抗体は検出されず,測定用抗原には立体構造,合成領域の長さについての配慮が必要と推察した.
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