胃癌の細胞診に関する研究
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概要
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胃癌の細胞診手技として多層式重層遠心分離法並びに癌細胞誘発法を考案した.前者によって胃癌の材料を處理する場合,癌細胞は比重1.045〜1.055の間に集中して集められるが,逆にこの比重に異型細胞を認める時は癌細胞と考えて良い.実施上注意すべきは分離面積と被檢材料の量的関係で,分離の不完全な時は再度実施する.粘液にはスプラーゼ添加とガーゼ濾過を行なう.回転数は5000r. p. m.が良い.囘轉数を増減しても各細胞の集中して集まる比重は変化しない.後者はナイトロミン50〜100mgを静注し, 6〜8時間後に吸引液乃至洗條液にて細胞診を実施する.34例に実施したが好成績で,手技も極あて簡單であった.又從来の方法では併用法が好成績であった.
- 社団法人 日本内科学会の論文
著者
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清水 進
東京慈恵会医科大学第二内科
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山田 欽
東京慈恵会医科大学第2内科学教室
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湯浅 謙
東京慈恵会医科大学第三病院内科
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村沢 裕啓
東京慈恵会医科大学第三病院内科
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山田 欽
東京慈恵会医科大学第三病院内科
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清水 進
東京慈恵会医科大学第三病院内科
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